tlil's diary

学生結婚(学部) -> 出産・学生ママ(修士) -> 卒業して企業の研究所で社会人デビュー

私は留学しなくてよかった。

大学3年生のある日わたしは
「留学したい」
と思った。

でも私が留学したいと思ったのは、最低につまらない理由からだった。


私は安易に「留学=イイコト」なんて信念を信じるおめでたい(or可愛い)学生じゃなかった。
むしろ、留学準備ばっかりがんばって日本での目の前の課題を疎かにするなんて馬鹿らしいと思うし、
いま日本で目の前のやるべきことに打ち込めない人はたとえ留学に行ったって本当にいい経験はできないと思ってた。
(今もそう思ってる)



「やっぱ日本はだめだ!海外の大学はすごい!こんなつまんない日本の大学にいたら俺はだめになる!」

だとか言ってグローバルマッチョ思想に染まって留学に行く友達を横目でふーんと思って見ながら、私は

「いつかやりたいことが明確になった時に、それをするのにベストな場所に行ける自分でありたいから、そんな自由な自分であるために留学に行こう」

なんてそんな友達よりも数万倍バカでつまらないことを考えたのだった。


その後わたしはほんの少しだけ留学の準備もしたけれど、結局この理由はつまらなすぎて、実際に留学することはなかった。


いま振り返ってみると、私には明確な目標や、どうしてもやりたい夢が無かったんだと思う。
大学に入ってから今に至るまでの6年間がそうだった気さえする。

バランスを崩すほどのめりこんだことが無かったとは言わない。
でもどれもせいぜい2,3週間くらいしか続かなくて、長期間に渡り寝食を忘れ没頭するようなものがわたしの6年間には(たぶん)無かった。

それがあったなら、それをやるのにベストな場所に行っていただろうと思う。
日本なら日本、アメリカならアメリカ、シンガポールならシンガポール、中東なら中東にびゅーんと飛んでったに違いない。


でもそうしなかったってことは、やっぱり私には本当にやりたいことは見つからなかったか、日本がベストと判断したってことになる。


いまの私は、明確な動機なしに留学なんて行かなくて良かったと思うし、
明確な動機ができれば私はどこにだってびゅーんと飛んで行けるって思えるくらいには成長できたと思ってそれなりに幸せ。